恐怖症、克服しますっ!


少しバツが悪そうな顔をした、クラスの女の子たち。

だけど、その表情は一変して。



「あ、葉山さん、いたんだーっ」

「おはよーっ!」



私をバカにしているような笑い方だった。

クスクス笑っているクラスメイトに、私は挨拶を返せなかった。


「なにその笑い」


千夏がイラッとしたように言い返すが、それを私は止める。




「……さっきの、どういう意味?」




私は席を立って、彼女達と視線の高さを合わせる。


「は?」

「一条くんと佐伯くんが、株落とすとか、可哀想って…・・・」



どういう意味?

私が問うと、3人の中のリーダー的存在の子が私に一歩詰め寄った。


< 147 / 383 >

この作品をシェア

pagetop