恐怖症、克服しますっ!
少しバツが悪そうな顔をした、クラスの女の子たち。
だけど、その表情は一変して。
「あ、葉山さん、いたんだーっ」
「おはよーっ!」
私をバカにしているような笑い方だった。
クスクス笑っているクラスメイトに、私は挨拶を返せなかった。
「なにその笑い」
千夏がイラッとしたように言い返すが、それを私は止める。
「……さっきの、どういう意味?」
私は席を立って、彼女達と視線の高さを合わせる。
「は?」
「一条くんと佐伯くんが、株落とすとか、可哀想って…・・・」
どういう意味?
私が問うと、3人の中のリーダー的存在の子が私に一歩詰め寄った。