恐怖症、克服しますっ!



「そのまんまの意味だよっ! アンタみたいなブスが一条くんたちに近寄るなってこと!」

「なんで……」

「ムカつくんだよっ」



そういわれた瞬間、私の視線はぐらついて、足が浮いた。

突き飛ばされた、と思った瞬間には派手な音を立てて転んでいた。



「美桜っ! 大丈夫っ!?」

「アンタ何してくれんの!」


葵と千夏が怒ってくれる。



「私は大丈夫だよ。2人が怒ることはないよ」

「でもっ、」



私は突き飛ばされたけど。

たぶん彼女たちにとっては、私のことが本当に嫌いなのだろう。

じゃないと、突き飛ばしたりしないよね……。


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