恐怖症、克服しますっ!


この空間怖い……。


「女子うるさいぞー。はい、次の奴、自己紹介な!」


南先生が、きゃあきゃぁ騒いでいた女子を止めてくれたので助かった。

それからは、次へ次へと自己紹介が進んでいく。


私は、“葉山”だから後半。

それまで、当たり障りのないような、自己紹介を考えておかねばならない。

だから、私はクラスメイトの自己紹介を半分聞き流していた。

イマドキオーラ満載のクラスメイトとは仲良くなれると思っていない。

仲良くなろうとも思わない。

名前を覚えても意味がない。

これから1年、関わらないように、ひっそり私の日常を送るのだから……。


そうやって、クラスメイトの自己紹介を聞き流していた私だけれど、2人だけ、記憶に残る自己紹介をした人がいた。

< 17 / 383 >

この作品をシェア

pagetop