恐怖症、克服しますっ!
だけど。
「早く教室行こう」
「えっ?」
クラスは確認した。
私は葵の手を引っ張って、昇降口前にいる集団の中から抜け出した。
上履きに履き替えて、廊下を進む。
「美桜? ちょ、美桜ってば」
あんな集団の中に、5分以上いるなんて無理。
怖い。
後ろに立っていた男子集団とか威圧的だし、隣にいた女子集団はきゃぁきゃぁ、声が耳に響く。
あれ以上集団の中にいたら、私、恐怖で倒れてしまう。