恐怖症、克服しますっ!




「次。葉山。……葉山!」


「はいっ?!」


突然呼ばれた名前に、私は驚いて声が裏返った。

南先生が「次はお前の番だ」と言って、私に自己紹介をうながす。


どうしよう。

佐伯くんと七瀬さんの自己紹介に気を取られていたら、自己紹介なんてすっかり忘れていた。


とりあえず、その場に立つ。

ああ。

何を話せばいいのかな。


それより、クラスメイトの視線が私に向けられていると思うと、冷や汗が。

めまいがする。

立っているのがしんどくなってくる。

どうしよう……。

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