恐怖症、克服しますっ!
ようやく手紙を書き上げた。
気がつけば夜の11時。
いつもだったら、夢の中に居る時間だ。
だけど、眠くない。
むしろ頭が冴えている。
それだけ集中していたということだろう。
私は、書き上げた手紙を読み返す。
想いが伝わればいいな……。
……もしかして、これってラブレター?
前にも、一条くんに手紙を書いたことはある。
あれは謝罪の手紙だった。
だけど、ラブレターだと勘違いされたのは、今では懐かしい話。
今回は。
ちゃんとした、ラブレター。
もちろん、直接『好き』と、伝えるつもりではいる。
それでも、伝わりきらなかったら嫌だから、手紙を書いた。