恐怖症、克服しますっ!
う、嬉しい……。
嬉しいけど。
じゃあ、なんで文化祭の2日目に一緒に回る約束してくれたの?
一条くんも午前中はシフトが入っていることを分かっていただろうし……。
頭にハテナマークを浮かべていると、一条くんはあの優しい声で。
『ダンスは見に行くつもりだったから。その前後……。ダンス前はリハーサルとかあるか』
「うん……」
『じゃあ、ダンス終わったら、一緒に回ろう?』
もう、クラス店は閉まっているかもだけど、と。
一条くん、優しすぎる……。
私と一緒に回ってくれることに、変わりはないと思うと心が温かくなった。
「うん! お願いしますっ!」
じゃあ、また明日ね。
と、電話が切れる。