恐怖症、克服しますっ!
動き始めた季節
私は家に帰ってから、ずっと悩んでいる。
2階の自分の部屋のベッドで、なんだかんだ3時間くらい。
「一条くんに、どうやって謝ろう……」
はぁ、とため息がこぼれる。
明日になったら忘れているのではないか。
だったら、謝らなくても……。
と、思ってしまった頭をぶんぶんと振る。
相手が忘れていても、私が忘れていないから。
そんな卑怯なこと出来ない。
それに、男性恐怖症……治したい、って決めたから。