恐怖症、克服しますっ!
「私が可愛い、って何? ファン?
無自覚っていうより、可愛いとかいう2人がおかしいんだよ!」
と抗議すると。
「本当、無自覚って怖い」
と、いう葵に思いっきり頷く千夏。
葵は、はあ、と大きくため息をついてから、私に言った。
「いい、美桜?」
「は、はい?」
「美桜は男という生き物を拒絶しているから、ずっと黙っていたんだけど」
「はい」
「あんったね、自分が可愛いってことを自覚しなさい! どれだけ自分が男子に人気があるか、少しくらい知っておきな!」
え。