恐怖症、克服しますっ!



「……1年の時、一条くんもクラスが一緒だったの、覚えてる?」



「え……」


「だよね。そういう反応、すると思った」



一条くんもクラスメイトだったの?


知らない。

そんなの嘘……。

クラスは……。



「一緒だったよ」



背後から突然聞こえた、低い声。

驚いて後ろを振り返ると、


「一条くん……」

が、立っていた。

それには、葵たちも驚いたようだった。


「ごめん。盗み聞きする気はなかったんだ。たまたま屋上に来たら、葉山さんたちがいたから」



私は、何も言えなかった。



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