恐怖症、克服しますっ!
「お話……っ、聞いてくれますか?」
手が震える。
葵と千夏以外に、自分のことについて話したことない。
ましてや、男子に話したことない。
だけど。
一条くんになら、話せると思った。
「……うん。聞きたい。……聞かせて欲しい」
とても優しい声だった。
その優しい声の中に、強い意志のようなものが感じられた。
私の話を聞きたいって、本気で思ってくれていると、信じたい。
「私、実は……っ!」