恐怖症、克服しますっ!



私は観念して、



「一条くんと、お話がしたかったんです……」



と、視線を逸らしながら言った。


あれ?

一条くんからの返事がない。



あっ。

もしかして。


引かれたかな?

こんな女が俺と話したいとか、ウザい。

時間取らせるな。


とか、思っていたりしたら……。



私は、恐る恐る、視線を一条くんに向ける。



すると。

頬が少し赤くなっている一条くん。


「え……」

「こっちみないで」


一条くんは、そう言うけれど。


でも。



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