恐怖症、克服しますっ!




「顔、赤い! 熱あるならっ、保健室行かなきゃっ!」



私は思わず、一条くんの手を握った。

保健室へ連れて行こうと思って……。


引っ張って連れて行こうとするけれど、一条くんは動かない。



「……一条くん?」



引っ張るのをやめて、一条くんの顔を覗き込む。


さっきより顔が赤い。

熱が上がっているんだ!



「保健室っ!」


握った手を引っ張っても動かない一条くん。


どれだけ保健室が嫌いなんだろう……。

と、思っていると。


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