恐怖症、克服しますっ!
大切なもの
「一条くん、屋上に行きませんかっ」
「うん。行こう」
一条くんはそう言って、階段を上る。
その後を続く私。
……不思議だ。
やっぱり一条くんのことを「怖い」と思わない。
屋上の扉を開けて、先程、お昼ご飯を食べていた辺りに一条くんが座る。
「座らないの?」
「す、座ります!」
私は、一条くんの隣に座った。
なんか、怖い、というより。
心臓がドキドキするな……。
そんなことよりっ!