恐怖症、克服しますっ!



過去を思い出して、私は苦笑した。


言葉にするとつくづく思う。


「私、期待しすぎだった。助けてくれるだろうって勝手に思っていた。だけど、そんなの助けてくれないよね。
……私を助けたら、その人がいじめの対象になってしまうこともあるから……」



言葉を発すれば発するほど、自分がちっぽけに感じる。

思えば、そんなくだらないことで、今まで苦しんで。



「だから、クラスにも馴染めない自分がいて。関わりたくても、体か勝手に拒否反応を起こしてしまう。……だったら名前も覚えなくていいや、って」



本当にくだらない。


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