いちご


また車が走り出すと、宗太の携帯が騒がしく鳴った。


「…龍雅?」


ポツリと宗太が呟くと、次に瑠衣斗、慶兄の携帯も鳴り出した。


何だか嫌な予感がする。


私が黙っていると、携帯を開いた瑠衣斗が吹き出した。


やっぱり…。てゆーか、ホントにお決まりなオチいらないから!!


「なかなか良く撮れてるなあ」

そんな呑気な事を言うのは、慶兄だった。


「もぉ~…絶対美春と俊ちゃんにも一斉送信だよ…」


「だろうなぁ!!」


宗太が笑いながら答えてくれた。


そんな同意本気でいりません。


「もお!!消して~ホントに消して!!」


「もぉもぉばっか言ってたら牛みてえだぞ」


笑いながら瑠衣斗が言うので、睨みつけながら、


「めぇ~」


と言っておいた。



何なのさ!!みんなして爆笑しやがって!!


ホントにもぉ最悪です。



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