いちご


リビングを出ると、廊下を出た突き当たりにバスルームがあった。


ドアを開けて脱衣場に入り、照明のスイッチを押した。


鏡に映る自分と目が合い、自分の顔が赤く火照っている事を再確認する形となった。



勢い良く着ていた物を脱いで、洗濯機へ放り込んだ。


少しだけ肌寒い室温に、頭がクリアになっていくようだった。

浴室へ続く扉を開けて、シャワーを全開にして頭から浴びた。


私…るぅとキスしたんだ。



そっと触れた自分の唇には、シャワーが当たっているのに、熱い感触は残ったままだ。


るぅのあんな表情、初めてみたな…。


そう思い、また先程までの降ってくるようなキスを思い出し、慌てて打ち消し、体を洗う事に専念した。



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