いちご


「一人で何してんの?」


「…え!?さ、探し物を…ね?」

あぁ…ヤバい。心臓がバクバク言ってるよ…。


あ~!!恥ずかしい~!!


思わずギュッと目を瞑り、両手で顔を覆った。


人を好きになると、こんなにも行動の一つ一つに気を使ってしまうんだ。


初めて知ったよ。


自分から墓穴を掘るような事なんてできない!!ベッドから出れないよぉ…。


「何探してんの?」


「うぇっ!?ん?ん~?何だっけかなぁ?」


覆っていた両手を思わず離してしまい、顔を上げた。


「…ふうん?」


いやらしく口の端を持ち上げて笑う瑠衣斗は、やっぱりなんだか色っぽい。


心臓がギュッと雑巾絞りしているみたいで、きゅーってする。


うぅ…本当にやだもう…。



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