いちご


……我慢?


「だいぶ痛みなくなったし…横になってれば治まる」


実際、横になってから痛みは徐々に引いてきている。


痛みは生きているように、ゆっくりと移動しながら小さくなっていくようだ。


「…ちげーよ」


「………は?」



何が違うんだ!!

見上げた瑠衣斗は、不満そうに眉を寄せ、じっと私を見つめたままだ。


「………」


「…なに」



口を開けようとしない瑠衣斗は、何か言いたげに目を泳がせた。



「頭じゃねえよ…頭じゃ」



「…二回も言わなくていいよ。頭は分かったから」




じわ~んじわ~んと、徐々に頭痛は引いていき、頭もハッキリとしてきた。



再び口を閉じてしまって、待つのも面倒臭いんですけど。



「もう平気。痛みもほとんど引いたから」



「…そうか…ってだからちげえ」



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