いちご
「…お前、何日も脱け殻みてえで…」
やだ。やめて…。
「感情のねえ人形みてえでさ…」
やめてよ…。
「あれから、お前が変わった」
「やめてってば!!」
一瞬にして、走馬灯のように頭の中で家族との思い出が蘇った。
帰ってくるはずだった。
今までの生活は、平凡に過ぎて行く物だと思っていた。
「変わってないよ」
変わってない。私は変わってなんかない。変わったのは、私の住む環境だよ。
「お前、本気で笑えてねえぞ」
「そんな事知らないよ!!ほっといてよ!!」