いちご
ああ、頭が重い…。
酷い頭痛に見舞われた事だし、沢山泣いたし、やっぱりゆっくり休もう。
きっと疲れてるんだ。うん、きっとそうだ。
だから余計な事まで考えちゃうんだよ。
「うん…おう、じゃ後で」
そう言って電話を済ました瑠衣斗は、携帯を閉じると正面のテーブルに携帯を置いた。
「はあ…嫁さん何とかしろよ」
多分、俊ちゃん宛の小言だろう。
「美春に、ありがとって伝えといて」
隣の瑠衣斗に声を掛けたが、視線を合わせる事が何となくできなかった。
「代われば良かったな。…てか一人で大丈夫か?」
そっと私の顔を覗き込む瑠衣斗に驚き、パッと顔を弾かれたように上げた。
「え?う、うん大丈夫。今日は早く寝るよ」
「…何かあったら直ぐ連絡しろ。んで、明日は迎えに来るから待ってろ」
じっと見つめる瑠衣斗は、先程とうって変わって何だか棘がある。
「…なんで?」
迎えに来る?私を?