いちご


うん。考えるのはやめよう。



なるものはなる!!
悩んでても仕方ねえ!!


そう納得し、煙草を消してミネラルウォーターを一口飲むと、照明を豆電球に落としてベッドに潜り込んだ。



明日の講義は午前中からかぁ…と思いながら、瑠衣斗が迎えに来る事を思い出した。



距離からすると、瑠衣斗の方が大学には近い。


遠回りになるのに、何でわざわざ迎えになんか来るんだろう?

ほとんど同じ講義を選択しているし、大学へ行けば会えるのに。



考えた所で、全く理由なんて分からないんだけども。



瑠衣斗の考えが、さっぱり分からない。


ここ最近、態度もおかしいし…。それに、チュウなん……て……。



頭の中で、瑠衣斗が熱っぽく私の名前を呼ぶ声を思い出し、胸がギュッと締め付けられたように切なく疼きだした。


あのまま、止まらなかったらどうなって……………




ダメ!!しっかりしろもも!!よし、寝よう。寝るんだ!!



グッと目を閉じ、気持ちを落ち着かせると、沢山泣いたせいか私はすぐに深い眠りへと旅立った。



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