いちご
ほっとした所で、目をそらして少し俯いた。
慶兄は年上な訳で、やっぱり大人の雰囲気がある。
こんな事でドキドキしてしまう私は、やっぱり慶兄から見れば子供なんだろうな。
瑠衣斗は見た目大人っぽいけど、中身は全然子供だし。
て言うか、周りが子供っぽすぎるのかも。
社会人と学生ってだけで、だいぶ違う気もするけど。
「もも」
「ふぇ!?」
突然名前を呼ばれ、まともな返事か出なかった。
ぱっと顔を上げると、見上げる程の長身の慶兄が私を見ていた。
兄弟だし身長とかも似るよねえ。なんて考えていた。
慶兄の動いていた手は、私の頭の上に乗せられていた。