いちご

大学から少し歩いた所で、最寄りのバス停に着いた。

タイミング良くバスが来て、二人で乗り込んむと、乗客は私と瑠衣斗以外は数人しか居なかった。



広々とした車内の一番後ろの座席の窓際に座り、隣に瑠衣斗が座った。


外を見なくても窓から注ぐ春の陽射しが眩しくて、思わず目を細めた。



何だか今日は、ずっと目眩がする。



最近深く眠れていないようだったし、食欲もなく、体がずしりと重たい。



深く眠れない理由は、最近見る夢のせいだろう。



目が覚めると忘れてしまうが、後味の悪い嫌な感覚が、胸にもやもやといつまでも残っていた。



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