夢のウエディング イン イタリー
「そういや、ドゥオモの本堂って入れないの?」

「ちょい待ち」

とガイドブックをチェックする拡嗣。

「入れるみたいだよ」

というわけで、また、ドゥオモの方に向かって歩いて行く。ドゥオモのまえに長い列があった。ならんでいたイタリア人と思しき人に英語で美和が聞く。

「すみません、これは何の列ですか?」

「ドゥオモ本堂内部に行くのを待っているんです」

と優しく答えてくれた。

「すぐ分かってよかったね」

と言い合って、しばらく列に並んで中に入ると、広々とした荘厳な教会に、見事なステンドグラスのある内部だった。しばし、2人で見惚れていた。

そして、ドゥオモを出てシニョーリア広場に行くはずが、

「ねぇ、見て、こぅちゃん、おいしそうなジェラート屋さん!」

などと言っていたら、行き過ぎてしまったらしく川にたどり着いてしまった。

「おかしいなぁ。でも、このままいくとウフィツィ美術館があるはず」

しばらく行くと

「あった!これじゃない?RESERVEDって書いてあるから、あそこが予約済みの列よ。あとで行けばいいね」

「じゃあ、シニョーリア広場まで戻ろうか」

広場について、ひと休み。広場の彫刻を眺めたり、写真を撮ったりした。

「そろそろお昼にしようか。『アルフレッド』だよね・・・」

と言って、捜して見つけたが、店休日のようでシャッターが閉まっていた。

「どうしよう?」

「とりあえず、広場に戻って作戦を練ろう」

広場に戻る途中、いい感じのオステリアがあったので、そこにしよう!と言うことに。でも、よく営業時間を見てみたら13:00~で、しばし、待つことに。

そのオステリアで昼食を摂った。美和は冒険していちごのリゾットに、拡嗣はトマトソースのねじりパスタを頼んで、シェアした。いちごのリゾットは、チーズの風味がいちごと意外と合っておいしかった。ねじりパスタもなかなかだった。

「ウフィツィ美術館、ちょっと早いけど行こっか」

と行ってみると

「まだ、早すぎます。10分前に来てください」

と係の人に言われてしまい。

「じゃあ、ジェラートでも食べる?」

とサルヴァトーレ・メモを頼りにヴェッキオ橋近くのジェラトリアでジェラートを食べた。

美和は、ミルフィーユ風のこってりジェラート。

拡嗣は、ミックスベリーのさっぱりジェラート。

2人で分け合いながら食べていたら、あっという間に行く時間に。

ウフィツィ美術館でオーディオガイドを借りたけど・・・。

「こぅちゃん、これ、聞こえない」

「どれどれ?ホントだ」

受付に行って、何やら操作してもらうと、聞こえるようになった。
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