夢のウエディング イン イタリー
シエナの街は、フィレンツェとはまた違った雰囲気だ。ざっとみたところ、日本人も見当たらなかった。ゆっくりとカンポ広場に向かった。

「写真撮ろうよ」

「う~ん。マンジャの塔が高くて全体を写すの難しいな」

「全部じゃなくていいよ(笑)」

広場では、地元の人と思われる人たちが、横たわったりして、くつろいでいた。

「あれが、プップリコ宮殿だ。中に入ってみる?」

「そうね」

中に入ると、列を見つけたので、

「これは塔への列ですか?」

と尋ねると、

「そうですよ。でも、一度に25人ずつしか登れないので待っているんです」

という返事。

列に並んでしばらく待つと、中に入ることが出来、階段を上り始めた。チケットを買うところでカメラ以外の荷物を預け、先に進んだ。

階段は狭く、結構長かった。

「美和ちゃん、大丈夫?息が切れてるよ。このあたり、景色がキレイだから、写真を撮ろうか」

「ありがとう」

シエナの街のキレイなパノラマが見えた。一番上まで行って、拡嗣がたくさん写真を撮っていた。

頂上にいられる最大時間が15分、ということだったので、あまりのんびりは出来なかったけれど、眺めを満喫できた。

塔を下りて、拡嗣が、

「とりあえず、タクシー乗り場を確認しておこうか」

と言うので、確認して、そのあとシエナのドゥオモへ。改築中で中には入れずに、外観を楽しんだ。改築中のクレーンがいたのが残念だった。

街を散策しながら、夕食の場所を確認した。時間が早く閉まっていたのでドゥオモ周辺で記念撮影したり、カンポ広場に行ってひと休みしたりしていた。

6時近くになったので、候補の残り2つのレストランも確認。ひとつは開いていたが誰もいなかった。しばらくその店の前で待っていたら、

「今すぐは無理。7時半にきてください」と。

最後の候補を探すことにした。そちらの方が早ければ、決めちゃおうか?と言うことになった。意外とあっさりと見つかり、7時開店だと分かった。決めようか、と言うことに。
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