夢のウエディング イン イタリー
店の前のメニューは筆記体で書いてあり、英語メニューもあるのに解読するのに時間がかかった。アメリカ人らしき2人組が、少し解説してくれた。

そうこうしているうちに、10分前になり、店を覗くと

「お2人様ですか?10分間、テーブルでお待ちください」

と言われ、テーブルへ。

「雰囲気がステキなので、写真をとってもいいですか?」

「どうぞ、階下にいって撮ってもかまわないですよ」

拡嗣が階下に行ってみると、すごく雰囲気のある洞窟みたいだった、と言っていたので美和も行ってみると、本当に洞窟にあるテーブルのようだった。

待っているあいだに、

「このシャンパンはサービスです」

と言ってグラスに注いでくれた。

茄子のオードブル、手ごねのトマトパスタ、ほろほろ鶏のロースト、を頼んだ。

「すべてシェアしていいですか?」

と聞くと、もちろん、と言われ、ほっとした。

出てくる料理、全てが美味で大満足!デザートをオーダーすると、待っているあいだに小さなチョコレートケーキを持ってきてくれた。

デザートは、拡嗣が飴細工の乗っている凝ったデザート、美和はコーヒームース。とってもおいしかった。

支払いを済ませると9時過ぎ。ちょっと、外は肌寒くなってきた。タクシー乗り場に行ったが、タクシーは待っていなかった。マクドナルドがあったので、タクシーを呼んでもらおうと思ったがダメで、仕方なく10分以上待っているとタクシーが来た。

「ボルゴ・ラ・バーニャイア」の紙を見せると

「OK。ラ・バーニャイアね」

と言って、車を走らせた。この辺では有名なのかな?

車のスピードが結構速かったが、眠りに落ちてしまった美和。拡嗣に起こされ、ラ・バーニャイアに到着。

タクシーから降りたはいいけれど、自分たちの部屋がどこか分からなくなり、フロントへ行った。係の人に連れて行ってもらい、304号室だ、と教えてもらった。

部屋に入って、ドレスを広げてみたら、しわがあった。一晩でもどるかな。

「美和ちゃん・・・」

と拡嗣がバックハグし。しばし、甘い時間を満喫したのだった。
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