夢のウエディング イン イタリー
フロントの人に、

「おめでとうございます。レストランは地下ですよ」

と言われたので、地下へ行ったけれど、そこには誰もいなかった。少し探すと、ウェイターが見つかって、

「こちらのお席へどうぞ」と。

シャンパンを出してくれたので、少し飲んだけれど、ふわっとなったのでこのくらいにしておこう、と。前菜、パスタ、リゾット、ステーキ、デザート、と、ボリューム満点のディナーでステーキは一切れ、デザートは半分しか食べられなかった。甘いものマニアのこの2人が、デザートを残すなんて、事件ですぞ。

食事の途中で、

「向こうの方からのシャンパンです」

と言われ、ビックリしたけど、嬉しかった。そしたら、そのカップルが、

「おめでとう!」

と言ってくれた。全く飲まないんじゃ悪いなあ、と思い、4分の1くらい飲んだら、完全に酔っぱらっちゃった美和。

食事を終えて、レストランをあとにするときに、他の席のお客さんたちがみんな、拍手してくれた。祝福されるって、やっぱ嬉しい。

部屋に戻り、ドレスを脱いでメイクを落としたら、美和は拡嗣にベッドに押し倒された。

「愛する僕の奥さん。永遠に、離さない」
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