腕の中の静けさは・・・
「ユソン?」

「ん・・・」




「私はいなくなったりしないよ?」

「え・・・」

「大変だったけどそれ以上の喜びがあったから。でもそんなにも心配掛けてたなんて気付かなかった。ごめんねユソン・・・」





「・・・・・・」



「でもよかった」

「へぇ?」

「私本気で嫌われちゃったって思ったし、オンマになった私とはもぉ、、そーゆーことしたくないんだって・・・・思ってて、、、おかしいんじゃないかって・・・そんなこと考えてる自分がおかしいんじゃないかってね・・・」



何も言わず天音を抱きしめた。




「オレのほうこそゴメンっ。そんなんじゃないのにそんな風に勘違いさせて、ゴメン。
オレはどうしょもないくらいに天音のこと好きだし愛してるし、もちろんシオンも大切だけど天音のことも本当に大切に思ってるから。」

「うん。いつもありがとう。」





「でもさ考えちゃうんすよ・・・」

「うん」







「思い出しちゃうんすよ、あの日の天音とあの日の気持ちがさ・・・」

「ん・・・」









「何かあったら天音を助けるって。これって親として正しい選択なのかっていうのも考えるし・・・でもやっぱり大切なんだ。」

「ユソン・・・」

「大切なんすよ、、天音が本当に大切・・・」




涙が溢れて止まらない。
その涙を天音が微笑みをくれながら何度も何度もぬぐってくれる。




「こんなアッパをシオンは怒るかもしれないけどさ・・・」

そういってクスって小さく笑ったユソンの鼓動を感じていた。





「だからさ・・・オレ、、いらないって・・・・・もぉ子供はいらないって本気で思ってて・・・
そぉ思ったら天音に触れることが出来なくなったんすよ。.
触れたら抱きたいって思うし、抱いたら一緒にって思うし、避妊とかして天音にヘンに思われるのもイヤだったし・・・
結婚してから避妊してなかったじゃないっすかぁ、だからもしかしたら避妊したことで何かを感じた天音を悲しませるんじゃないかっても思ったし、
とにかく全部がマイナスに感じて考えれば考えるほど触れることが出来なくなって・・・」






「・・・・・・ン」





「いらないって思うなら、もぉ、抱かなきゃいいんだって・・・」

「・・・・・・」




「もちろんそんなの拷問以外の何者でもなかったすよ。このまま天音に触れられないとか抱けないとかオレ長生きできないなってマジメに思った・・・(笑)」






自傷的に笑うオレに「クス」って聞こえた小さな笑い声に安心して頬を包み込みキスをした。















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