腕の中の静けさは・・・
「ん、、、、、うぅ~~~~~ん!!」

勢いよく伸びをしてハっとして横を見るけどシオンはいなくて安心する。
この間思いっきり伸びをしてオレの手がシオンにヒットして泣かせてしまってたから・・・



リビングからはボサノバちっくな音楽が流れていてシオンのキャッキャ笑う声が聞こえる。



ふふ(笑)たのしそうっすねぇ。
早くシオンの顔が見たいって思う。

「しぃ~おな~」って優しい天音の声も聞こえて自然と早足になる。





ドアを開けてシオンに近づくとニコって笑う。
マジかわいい(笑)急いで頬にキスをした。


キッチンで忙しく動いている天音は全くオレに気付かない。
はぅ・・・・・

昨日はベッドに置いてきぼりだし、今だってほったらかし!

っち!


急いでキッチンに移動して後ろから抱きしめた。




「きゃぁ!あっぶない!!」

おなべを持ったまま動きが止まった。





「あぶないよぉ。んも!」

「ごめんなサイ」

「おはよユソナ」

「ん、おはよアマネ」




後ろから天音の手にあるナベを取りシンクに置くとクルって自分の方に向かせて思いっきり抱きしめる。





「ふふ、なにどうしたの(笑)」

「昨日置いてきぼりっすよ。オレあんなまま・・・」


「はっは。そうだった。ごめんね。知らない間に寝ちゃった。ちゃんと戻ろうと思ってたのよ?」



・・・・・・・


・・・


ウソだ。たぶんウソ。



「(笑)。クスクス。ウソじゃないよ。疑ってるでしょ」

「・・・・・・・」


腰に回っていた天音の手がスルってオレの首に回る。







見つめあう。



・・・・・・




・・・・・



天音の視線が見あげるようにオレの唇に移る。

無意識なんだろうけど・・・・



マジか・・・(笑)こいつ朝からたまんね~な。





「昨日の続きする?」

「ふっ、何言ってるのよ。」

「だってシオン寝ちゃったよ」

「え?」




カウター越しにシオンを見ると・・・




「ね(笑)」

って言った途端に怪しく動き出すユソンの手を一生懸命掴もうとするけど
いとも簡単にまとめてユソンの片手の中に収められる。



「っん、、、、」














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