腕の中の静けさは・・・
「あの子に何言ったのよ」ユソンをにらむと

「なにもいってないっすよ。」って笑ってる。


「そんなはずないじゃない!ベッドじゃなくてマットでねるなんて!」

「だって本当になにもいってないっすもん」

「笑ってないでちゃんと答えて!なにいったの!」

「なにってなにを言うってゆーの?」



「なにって、、その、、


「なに?今夜オンマとふたりっきりになってオンマ抱くから?とか?(笑)」

「は、ちょ!なに言ってるの!!」


目の前に来て慌ててオレの口を押さえる天音を抱きしめた。


「ちょ、っと、、、、」


まだなにか言いそうな唇を塞いだ・・・







「ほんとになにも言ってないから・・・」

「・・・・・」

「言ってたよシオン」

「・・・」


「オンマひとりでさみしかったねよって」

「・・・・・・・」

「あいつなりに考えて自分達がベッドでねちゃったからってなったんじゃないの?」

「・・・・・」


「今夜は絶対オンマと寝てねって。わかった?アッパ?ってうるさかったんすよ」

「・・・・そーだったの。」

「ん。(笑)」

「・・・・・・・」

「だから今夜は仲良くしなきゃ(笑)」



「意味違うし」

「違わないじゃん。約束したし(笑)」



ユソンの腕を振り払ってキッチンへ向かった。







私の知らない間に本当にどんどん成長していく子供たち。

うれしいけど、なんかさみしくもあって・・・

複雑。


シオンは本当に優しい子。
そんなところもユソンにそっくりで・・・


カノンは、、そうね、わがままなのかな。
そこが似てるって言いたいんだろうけど・・・

訳もなく食器をカチャカチャしていると
「なぁ~にしてんすか(笑)」って。





また後ろから抱きしめられる。



なんかそんな気分じゃないんだけど・・・

首元に口をよせて「どっちにする?」って。




「なにがよ?」

「ん~?ベッドルームかゲストルームかって話?」

「はぁ?」

「はぁ?ってなに(笑)オレはどっちでもいいけどね(笑)」

「・・・・・」

「どっちでも変わらず愛せるよ(笑)」




「・・・・・そんな気分じゃないよ」

「え~~そーゆーこと言っちゃう?」

「ん。」

「じゃぁ~オレがあっ、という間にその気にさせようか(笑)」

「や、ちょっと、、」


髪をかきあげ大きな手が首元を行き交う。







「天音をこんな顔に出来るのオレだけだから・・・」

「こ、、こんなって・・・・」











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