腕の中の静けさは・・・
「はぅぅ・・・」って天を仰いで見事に打ちのめされたユソンに代わって声にする。





「でね、オンマもふたりと一緒にお仕事してたことがあるのね。」


「へぇ~~」ってシオン。
まぁ、、なんのことやらなカノン。




「笑、、でね、オンマがふたりがいない間、ソウルの会社にお手伝いにきてほしいって頼まれたの」



「ぇ・・・」小さく声にしたシオン。

「ソウル?また行けるの?」って、、、カノン。




「カノンおいで」ってカノンを抱きかかえて自分の膝の上に乗せたユソン。



その空いたスペースを一気に縮めたシオンの頭を優しく撫でるユソン・・・



自分を見あげながら「ねーーまたみんなでいくの?」って食い入るように聞くカノンに
「オンマのおはなし聞こ。」ってカノンを抱きしめるユソン。



「うん」ってうなずくカノンをシオンとふたりで見届けた。


でもすぐに3人の視線を感じる。





「4人で行けたらいいんだけどアッパもお仕事あるし、シオンもカノンもエレメンタリーとプリスクールがあるでしょ?」


「うん・・・」

「ん・・」







「1週間っていうお約束なの。3人が1週間会社と学校を休むのはダメじゃない?」

「そうだね」
「ん・・・」


「だから今回はオンマだけ

「え・・・・・」胸元で聞こえたシオンの声。


やっぱり似てる。






ユソンの胸元にペトっと頬をよせながら「オンマひとりでいくの?」って言ったカノンは不安そうな顔をして私を見ていた。


あ、、、、、私が泣きそう。。。。


シオンは私を抱きしめたまま動かない。




「うん、今回はやっぱりオンマひとりで行った方がいいと思うんだよね。今回はお仕事だしね。それにやっぱりアッパもお仕事休めないし、ふたりも学校何回も休むのはよくないと思うから、オンマひとりでがんばってくる。いいかな?」


みんなの色々な思いや感情が彷徨う。
私も感情をおさえてシオンに視線を落としていた。







しばらくするとパっと顔を上げたシオン。
微笑みかけるとニコって。

そのニコっもそっくりなんだよね。
安心するの・・・









「わかったよオンマ。がんばってきて。ふたりのためだもんね」

「え?」

「アッパがね教えてくれた」



ユソンを見ると笑ってる。
ユソンの腕の中のカノンもシオンと私のほうを見ていた。



「正木のお兄ちゃんとエイミちゃんはいつもアッパとオンマをたすけてくれたんでしょ?」

「ぁ、、うん。すっごく助けてもらったの」

「うん。だからこんどふたりになにかあったらアッパとオンマが助ける番なんだよって2人の結婚式のときに教えてくれた。」


「・・・・・・ユソン」


大好きな優しい腕に引き寄せられる。






チュ。
優しいキス・・・



ポロって落ちた涙をシオンがぬぐってくれた。



ユソンの腕の中で小さくなっているカノンの声が聞こえた。

「オンマひとりでへいき?さみしくない?」って・・・






平気じゃないし寂しいよ。
全然平気じゃないよカノン・・・


そんな私の思いはお見通しなユソンがそっと目を閉じてちいさく首をふった。

ともすると本音を言いかねないって思ったんだろうね。

わかってる。




こんなんでも一応、この子達の母親のつもりだから・・・

わかってるよ、、、、




「カノンありがとね。オンマがんばってくるから!」

「ん、、、カノンもがんばる」って
とうとう泣き出したカノンがユソンの胸に顔をうずめた。


ユソンが困ったような顔をしてカノンを優しく包み込む。


シオンもカノンの頭を撫でながら「一緒に頑張ろうねカノン」って。




その日の夜もユソンの提案で夕飯の前に4人でお風呂に入った。

大はしゃぎの子供たちと結局1時間以上になった(笑)



だから夕飯を食べてる途中でカノンは撃沈。
危うくポテトサラダに顔をうずめるところをユソンが救出。笑。

クスクス笑うシオンでさえ食べ終わるとすぐにソファーで寝てしまった。




子供たちを運んでくれたユソンがキッチンに顔を出す。

「ありがとう。2人とも重たくなったから大変だったでしょ」

「ぜんぜん。」

「でもさすがにお風呂ではしゃいだ1時間の後の夕飯は無茶だったんじゃない?こうなるの目に見えてたっぽい。だってまだ7時だよ?(笑)」





「計画通りっすよ?」





「え?」





「え?ってなに笑(笑)」

「計画通りってなに?の、え?だよ」

「(笑)。知ってるし」

「ええ?」

「二度も言う?」

「だって、っん、、、」


いきなり振り向かされ頬を包み込むユソンの唇が何度も角度を変えてゆく。









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