腕の中の静けさは・・・
ドアの前で画面をタップする。


【ちょっと!なんで切るのよ。それっきり出ないし!】






【・・・・・】


【ちょっと聞いてるの?ユソン!!!】









【開けて?】


【ぇ?】

【ドア、、開けて】

【・・・・・】









カチャ。

静かに開くドア。

ずいぶんと会っていない気がして戸惑う顔が懐かしく思えて・・・





『来てたんだ・・・』

『うん。明日には帰る慌しい出張すけどね』


『そ、、、寒いから入って』


『おじゃまします。』

『ご飯は?』


『正木とディナーしてきた。コレお土産』


『正木くんとぉ?イブに男ふたりでぇ?あ~エイミ海外だ(笑)』



『うん。予約したのにって怒ってた(笑)』

『うわぁ~美味しそう。クリスマスしてるね~かわいっ』

『食べよ』

『食べてきたんじゃないの?』

『ケーキは食べてない(笑)』




『うん座ってて』






お互い何も聞かずに・・・




オレは電話が来た理由が気になって仕方がないけど

今さら焦ってもしょうがない。















< 18 / 308 >

この作品をシェア

pagetop