腕の中の静けさは・・・
【・・・・・】



家の電話が鳴るなんてって少し不信感いっぱいで無言でいると



【大丈夫!!なんかあった?ね!天音!!返事して!!!】


慌てながらも少し怒ってるユソンだった。





【ん、、って言うか何?どうしたの?大丈夫?ってなにが?】

【スマホ何度鳴らしてもでないから、、、、】


急いでスマホを見ると着信19件!!



え!?



【ご、めんなさい。持ち帰った資料見てたら寝ちゃってたみたい・・・】

受話器から小さなため息が聞こえた。



【ごめんねユソナ・・・】

【夕飯は食べたんすか?】

【ん・・・】

【シャワーは?】

【まだ】

【じゃぁ、シャワーしてベッド入ったら電話して。いい?】




【いまどこ?】

【会社】


だよね。
時計を見ると確かにもうそんな時間で・・・




【え、、会社ならいいよ。ちゃんと仕事して】

【仕事ならちゃんとしてる。】

【わかってるけど・・・】

【・・・待ってる】って切れた電話。




受話器を静かに置くとバスルームへ向かった。



今となっては1人では広すぎるベッドにもぐりこみ
身体をくの字に曲げたあと静かに大きく息を吐く。

スマホを耳に当てて目を閉じ
ゆっくり息を吐き出したのを見計らったように聞こえた大好きな声。





【ちゃんとベッド?】って

【うん・・・】

【ん、ねむい?】

【うんん、】


【ね?もしかして時差じゃなくってさ、、やっぱり体調悪いんじゃないすか?】

【あ、ソン部長に連絡してくれたのね。。明日休暇頂いたの。ありがとう】

【ん、よかった。それよりちゃんと答えて】



ちょっとやっぱり怒ってる。




【ん、、帰ってから話なすよ。顔見て話したいし。】

そしたら耳元で呆れたように深く静かなため息が聞こえた。





【それに今、仕事中でしょ?】

【そんなんじゃ仕事にならないって思わない?】




質問返し・・・

怒ってる証拠。





【・・・・・】

【・・・・・・】




無言には無言返し・・・

はぁぁぁ、、、








でも確かにシオンやカノンのときと少し体調も違う気がしてる。

薄々は何か感じてるだろうユソンが心配してくれているのも、そこ、なんだと思う。





【そっち行くよ?】







あん?




【ええ、、いいよ、、なに言ってるのよ】

【じゃぁ今、話して】





【・・・・・】

【・・・・・】



大きく一呼吸・・・






【今日病院行って来た】

【ん・・・】

【4週目だって】

【ェヘ・・・】


小さく聞こえたその声に笑顔になる。









< 191 / 308 >

この作品をシェア

pagetop