腕の中の静けさは・・・
【ね、オンマ?】

【ん~?】

【オンマはさ、バージニアとソウルどっちがすき?】

【ぇ?】



急に聞かれた質問に、急いで聞かれたことの意図を探す。



もしかしたら何かあったのかな?

とか。


シオンはバージニアでの生活が嫌なのかな?とか。
ソウルに戻りたいのかな?



とかとか・・・・・・

一気に不安でいっぱいになった。




だけど答えは見つからなくて・・・






【オンマ?】

【あ、、、あ、うん。聞こえてる】

【(笑)、、ボクのはなしじゃないんだよ?オンマがどっちってはなし。】

【あ~~、、、うん。わかってる】

【(笑)クスクス。わかってないでしょ?もしかしてシンパイしてる?ボクのこと?】

【・・・・・】




こんなところも似てるのね・・・





【ちがうんだ。オンマなんかたのしそうだなっておもったから、ソウルでのシゴト。】

【あ~~~~。ん、たのしいよ?でもバージニアでもそれは同じだよ?】

【ボクはねオンマ】

【ウン】

【雪。あの話、雪が降ると静かって話】






あ~~~、、うん。




【あの時さオンマいってたよね?】

【ん?】

【ソウルの雪が好きって】


【いったかな?】

【笑。。うん言った】

【そっか。言ったのね?】

【だからボクもソウルの雪。オンマが好きって言うソウルの雪。静かな雪みたいなって思ったんだ】

【あ~~そっか。うん、そうだね。今度あっぱとカノンも一緒にだね】

【うんっ!】



「あ、アッパ。カノンだいじょうぶ?」
「ん。ぐっすり。おまえは眠くないの?」
「ボクもねるよ」


しばしスマホから聞こえる大好きな2人の会話に耳を傾ける。



耳元の声はやっぱりそっくりで、自然と顔がにやける。(笑)、、





【天音?】

【・・・・ぇ、、ああ?ん、なに?】

【シオナがおやすみって】


その間もシオンはクスクス笑っていて・・・




【シオナ?】

【、、クス(笑)、うん】

【今日も1日ありがとね。おやすみシオナ】

【うん。おやすみなさい。オンマさらんへ~】

【ふふ、シオナさらんへ~】


耳元に聞こえた控えめな【チュ】







【もしもし?】

【うん、なんか本当に似てきて怖いよ。(笑)】

【なにが?】

【ん~なんて言うのかな~シオンの言うこととか行動とかがますますユソナに似てきたなって話・・・(笑)】



【親子なんすから当然っすよ。それを言うならカノンもっすよ】

【えーうっそっだぁ~私あんなんじゃないって、、、ないない】

【・・・・・・】

【え!なんで無言?】

【あんなんっすよ。(笑)、、ぶはっ笑】

文句をブーブー言ってたら



【それよりどうなんすか体調?】ってまじめな声。


【あ、、うん、グッスリ寝たら楽になったよ。ありがとう】

【本当に迎えに行こうか?】

【えーーいいよ。いい。ひとりで帰れるから、、心配しすぎ】

【するに決まってる・・・】

【うん、ありがとう。でもさ本当に大丈夫だから。ね?】

【ん、、、、】




ん?どうしたの?
急に黙り込んだユソン。



【ユソン?どうしたの?ねちゃった?】

【寝ねーし!】

【あはは、、だよね。】




小さなため息が聞こえて少しの沈黙の後

【ホントに大丈夫なの?】って聞こえた。




まだ心配してるのかって思って明るく【も~本当に大丈夫】って答えたら
今度はこれ見よがしの大きなため息。

なにも言えなくなる。













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