腕の中の静けさは・・・
【ん、オレ】

【すまない!!ユソン、、、、】


すすり泣くウビンの声が聞こえる。





【なんでオマエが謝んだよ、、】

【オレがもっと気をつけてれば、、】

【なに言ってんだよ。そんな突発的なこと誰にもどうもできねーよ。とにかく今からそっちに向かうからそれまで天音のこと頼んだぞ】

【わかってる。気をつけてな】







ふぅっぅ、、、、、、

大きなため息がひとつ。








「親父さん帰ったぞ」

「ああ、ありがとうございます」

「ウビンだったのか?」

「はい」

「立て!」

「ぇ、、」

「メシ食いに行くぞ」




「ぁぁ、、オレは、、」

「何言ってんだ。オマエがそんなんでどうする。ちゃんと食え!ほら行くぞ」




「・・・・・・」








くっそ!そんな気になんねーよ、、、


でもわかってる・・・
わかってるけど、、、、


天音、、、、







テーブルの上で拳を握りしめる。


そんなオレの手を包み込んだガリルの大きな手。






「大丈夫だ。アマネは大丈夫。」

そういいながら、ぎゅ、、っと力が入った。





「はい、、、」








ぽろぽろ流れる涙を止めることが出来ないオレを見守ってくれたガリル。
















肩を叩かれる。

「着いたぞ」って。


シートにもたれるように大きなため息をつく
自分に腹が立った。


何度も何度もシートに頭を打ち付ける。



「おいおい、、バカになっちまうぞ?」

「でもオレ、、こんな時に、、、」

「どんな時だって食えるし眠れる。そんなの当たり前だろ。そんなバカなこと
反省してないで早く準備しろ。行くぞ」


「・・・・ハイ」









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