腕の中の静けさは・・・
お腹の子と天音の命、、どっちって話。



今はまだ小さい。

でもこれからどんどん大きくなっていく。

天音が守ってくれた大切な命。



でも、、、





でもさ、、、








「先生、、そのときはお腹の子はあきらめます」




迷いがないって言ったらウソになる。



だけど、この感情は今回で3度目・・・



シオンの時に感じた思いはカノンの時も同じで

そのたびに父親としてどうなんだって思うんだけど、、、


やっぱりムリで、、





天音を失うとか、考えられなくて、想像できなくて・・・っていうか、、、ない。


天音が、、いなくなる。なんて、、ない。





ほんとムリ・・・






「わかりました。でもパクさん、今お腹のお子さんが奥様の生きる力になっていることは間違いないと思います。それだけは覚えておいてあげてくださいね」



コクリうなずく。






「こちらにはいつまで滞在可能ですか?」


「それは、、子供たちのこともあるので一度アメリカに戻るつもりなんですが
どうしてですか?」


「いま、色々反応が出ているので、少し、、2~3日、長くて5日ってところですかね、このまま滞在いただけないかと」



「それは大丈夫です!そうさせていただけるなら」


「焦らず。いい状態ではあると思いますから」

「はい。ありがとうございます。よろしくおねがいします、で、せんせ?」

「はい」



「今夜は一緒の部屋で、

「あ、、それはスミマセン」

「ですよね、すみません」

「いいえ^^、お気持ちわかりますから」





ちょっとだけ少なくなった機械。

今はココからでも天音の上下する動きが見える。



そのことに安心する。







「パクさん?」

「あ、はい」

「お部屋ご用意できましたので」

「あ、すみません。でももう少しここにいてもいいですか?」

「わかりました。これお部屋の鍵ですから。よかったですね。」

「ありがとうございます」









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