腕の中の静けさは・・・
「ってかこんな時間から仕事かよ。あのオヤジ!!」

「部長とオマエってなんか似てるよな、(笑)。しかもなんか懐かしいなぁ~このポジショニング、、(笑)、、」

「残業とか、ココの部署相変わらず人数の割りに仕事量多すぎなんじゃネーの?」


ブツブツいいながらモニターとにらめっこのオレの横でニコニコしながら仕事してる。



横で感じる雰囲気はやっぱり懐かしいって・・・

うん、、オレも思うよ。





ただ、、


たださ、、、



顔を上げ視線を前に向ける。








そしたらウビンも同じで・・・

居ないことをお互いに自分の目で確認すると顔を見合わせた。





「・・・いないだけか、、」

「うん、天音がいないだけ」



「ってか何日か前までそこにいたんだけどな」

「え?いたの?、、、そこに」



「うん、部長がな、(笑)。昔思い出して仕事はかどるだろって、、」



「へぇ~いいなぁ?おまえ」

「はぁ?」



「だって見てたんだろ?」

「・・・・笑。ああ、見てた見てたね、懐かしいなぁ~って、相変わらずいい女してンな~ってガン見してたね(笑)」


「チッ、仕事しろよなっ」





ん、、、でもオレにも見えるよ。
そんな天音が、、、さ。

そう感じられれば仕事がはかどるのなんて当たり前で・・・





「オマエってさ、、(笑)、、」

「なんだよ」

「なんだかんだ、やっぱスゲぇーんだな?(笑)」

「ふ、なにいってんだよ、、、(笑)」



「終わったか?」って、終わっていて当然だろって顔をしながら現れた。





「とっくにですよ」

「お!!さすがリッチモンド(笑)」

「かるぅ~くバカにしてんっしょ?」

「なに言ってんだよ。言ってたぞ」

「なにを?」

「ユソンさんってやっぱり?噂どおりに?笑。凄いんですねって、、あいつらが」





視線の先にはペコリと頭を下げた部署内の若い子達と目が合う。




「疑問ばっかり。素直じゃねーな部長、(笑)」

「だってオレじゃねーもん」

「うっそだ!(笑)、、、部長だって思ったでしょ。ククク」



「オレ?オレは、んなこと思ってねーよ」

「ふっは、、んまぁ~~いいっすけどねぇ~~オレ腹減ったぁ~~ソンさ~ん」

「行くか(笑)よし!!みんなで行くぞ~~」




部署内が騒がしくなって
ここに居るメンバーはみんな今回のことは知っている。

だって天音と仕事をしてたメンバーなんだから・・・



ほとんどが見たことのない顔の後輩ばかり。

みんなが心配してくれていて、それは手に取るように感じられた。










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