腕の中の静けさは・・・
ベッドの横に先生が用意してくれたイス。



天音の顔を見ながらゆっくり座る。






「天音おはよ。気分はどう?」



「・・・でさ?そんなにゆっくりしたいの?ん、、、(笑)。
それもわからないでもないけど、、さ?そろそろ心配でおかしくなっちゃいそうだから目、、、覚まさない?声も聞きたいし・・・」






手ぇ、、触ってもいいかな・・・・

恐る恐る触れる感触は、、、


「あったかい・・・」





いつもの天音に戻っていてやっぱり泣きそうになる。







「顔、拭いて貰ったの?なんかスッキリした顔してるよ?」



今度は手に触れたまま反対の手で頬に触れた。




「あ、、でもここはカサカサっ。スキンケアまではしてくれないのかな。。明日持ってくるよ。
こんなカサカサじゃ起きた時に怒りそうだから、、(笑)。。」





そのまま唇にも触れてみる。

いつもは、ぷるんって潤ってる大好きな天音の唇。




見てるだけでドキドキして触れてしまったら近づきたくて
縮めた距離はあっという間に甘い時間を感じる。




バックの中から取り出したそれで薄くゆっくり唇をなぞる。

「荒れちゃったっすね・・・帰ったらちゃんとケアしよ?だってこのままじゃキスさせてくれないっすよね???ねぇ?」



もちろん返事はなくて・・・





「いやっすよオレ、、、キスしたいから。。ちゃんとケア、、すぐして。ね、、」



乾燥時期くちびるが荒れると痛いってキスしてくれなくなる天音。

キス魔のオレのせいでリップもグロスもすぐ取れちゃうから荒れるんだってよく怒ってた。



んなのしょーがないぢゃん!!
したいし、キス。

薄く色づいた天音の唇。



少しだけ顔色もよく見えていい感じ。(笑)。






「あ、先生にも許可とったから塗っていいですかって(笑)。だから大丈夫」






「フハ、」


え?


いま、、、、、

色づいたばかりの口元が少し緩んで聞こえた。








< 242 / 308 >

この作品をシェア

pagetop