腕の中の静けさは・・・
「見えないし見ないんだけど手を握ってるの、、、たぶん、、そうなんだよね」

「そうなのかな」



天音の様子を感じながら答え合わせをするように天音の言葉に反応をして行く。




「そうなんだと思うの・・・」

「ん~ちっちゃい手?」


「うん。ちっさくて冷たいの」

「そっか、、会いに来てくれたのかもね」



「うん・・・」

「うん。きっと・・・」




「でもね、ひとりでさみしいのかもしれ
「天音!!」

その後の言葉が怖くてさえぎった。




さみしかったらなんなの?

天音にできることなんてないから・・・


ないよ。
あるとしたら生きるとこっすよ。





「ユソン」

「やだ、きかない」

「まだなにも言ってない(笑)」




「さみしかったらなに?なんなの?残念な結果になったけどさみしからってしてあげられることはないよ?ないんすよ?」

「ユソン・・・」


「残念だったしひとりでさみしいかもしれないけど今の天音にも、もちろんオレにだってしてあげられることはない!ないんだよ。」


「・・・・・」

「天音よく聞いて。もしオレ達に出来ることがあるとしたら、それは生きること。あの子の分まで生きることだと思う。」


「・・・・・」




「天音・・・?」

「うん、、そうだね。そうだよね。あの子の分まで・・・」
「うん。」

「ありがとうユソナ」

「うん、ありがとう天音」




抱え込む腕の中、少し後ろに顔を向けオレをみた天音は微笑んでいて

天音がムリな体勢なのを承知で少し乗り上げる様にキスをした。



苦しそうだったけど天音も受け入れてくれてキスはあっという間に深くなる・・・




でもね。
ん、わかってる・・・



静かに離れてもう一度強く抱きしめる。












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