腕の中の静けさは・・・
その間、会社でも何度か顔を合わせたけど、時間もなくて会社では話が出来なかった。

天音のおかげで、日本語もみるみる上達していたオレは、会社でも言葉には何の不自由がなく仕事がこなせていた。



このときはさすがに、なんでオレ日本語はなせちゃうんだろう・・・
って訳の分からない精神状況に陥った。

だって出向の時みたいに話せなきゃ天音がそばにいてくれたはずだから・・・



3日経った昼休み。

屋上に行く天音を見かけて追いかけた。





その顔は明らかに元気がなくて・・・

だけどオレを見つめるとニコって微笑んだ。





『ユソンなかなか時間取れなくてごめんね。』

『や、平気すよ』


『でもそうよね。もぉ私ひつようないんじゃない?もぉ日常会話も困らなくなってるし、正木くんがびっくりしてたよ。アイツ日本語うまくなったなぁ~って。』

『あ、、うん』


『よかったね。じゃ、私、戻るね』



『ね!今夜会えない?』

『ぁ、、ん・・・』


『彼氏に怒られた?オレのこと?』



『それはないよ大丈夫。でも今夜はちょっと無理かな。ごめんね』

『遅くても!、、うん、遅くても構わないからオレ待ってる。ホテル来られる?』




少し考えた天音が『わかった』って屋上を後にした。













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