満月の夜異世界へと繋がりました
「ねえ王子あたし普通に食事がしたいんだけど」


「ん?普通に食事をしているだろう?ほらこのフルーツも美味いぞ」


「んんっ!本当だ美味しい!」


あれから呼び鈴を鳴らし、食事が出来るまでの間お風呂に入ることに…
一緒に入りたいという王子の願いを
なんとかなだめ透かし丁重にお断りしてなんとか入浴を済ませた。
それから食事をすることになったんだけど何故かあたしを王子の膝の上に座らせたまま只今お食事中…
お風呂に一緒に入れなかったんだからこれは譲れないという理不尽な理由。


あ~恥ずかしい!恥ずかしいったらない
だってメイドさんとか警護の人が当然この部屋には居る訳ですよ
それなのに一国の王子の膝の上で食事って…あたし大丈夫?

「王子……は、恥ずかしいよ~みんな見てる!」


「大丈夫だ、ここに居る侍女と警護の者は寄りすぐりの家臣ばかり!宮殿内で起きたことをペラペラ話す者などいない、安心しろ」


そう言ってチュッとこめかみにキスをする王子にドキドキが止まらない
だけどあたしがあんまり恥ずかしがる為侍女と警護の人達は外へと出てもらうことに…


ほっとして緊張が溶けた瞬間王子の抱きしめる力が強さを増した







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