満月の夜異世界へと繋がりました
「大丈夫?生きてる?」


薄っすら目を開けると赤い髪の小さな女の子が私を見つめていた

「これ···お水だけど飲める?」


「あっ····ありが···と」


女の子は怯えるように私にコップを差し出した
中を除くと驚くほど薄汚れた水が入っている


ち、ちょっとこれは飲めない!!
咄嗟にそう思ったけどこれ飲まないといけないのかな、あ~どうしよ!!
私が考えあぐねていると女の子の小さな手が額にあるのがわかった

「熱はないみたい、3日も眠ったままだからどうなっちゃったんだろって心配してたんだよ!!良かった気が付いて!」

女の子は恥ずかしそうに微笑む
私はゆっくり起き上がると彼女にお礼を言おうと言葉を発しようとするが
掠れた声しかでて来ない
あ、これはかなりやばいかったりする?


「お水飲んで!!水分補給しないと駄目駄目!!」


彼女の言葉にかなり困惑
だってかなり薄汚れててこれは飲むのにかなり勇気がいるかも


私は彼女からコップを受け取るとそっと上から手をかざす
ゆっくりとゆっくりと魔力を注いだ




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