満月の夜異世界へと繋がりました
「·····あ、あの···それはどう言うことで」


「リリアナ様その様なお言葉一体何故「賢人、貴方は今関係ない!!少し黙ってて下さらない?これはわたくしと彼女との問題なの」


リリアナ様は横沢くんの言葉に直ぐ様声を荒げて反論する
彼女のカップを置く音が響き渡り横沢くんやお付きのメイドさん達はその場の空気が凍りついたように固まったままだ
わたしは何故かそんな彼女を驚くほど冷静に見つめていた
こんなにも声を荒げるほどの彼女の心を乱すものは何なんだろうかと。


それは王子と言う次期国王の存在なのか?それとも王妃と言う地位なのか、もしかしてわたしなのか?
彼女の美しい横顔をただ見つめていた。


「ほぼ初対面の貴方にこんなこと言うのは失礼極まりないと思うのだけどはっきり言わせてもらうわ」



「は、はい」


「貴方王子様のこと愛してらっしゃるのよね?」


「それは·····あの「オリバー王子が庶民の女に入れ込んでいるのは城中の中では知らぬ者は居ない、だってこの城中の中で行なわれること全て私に筒抜けなの····あたくしが何も知らないとでも思った?」


「次期王妃候補と呼ばれているけどもうオリバー王子様の伴侶はこのあたしで決まってるの、頭のいい貴方なら
わたくしの提案を受けいれてくれると信じてる、話しを聴いてくれるわよね?」


彼女の抗えない圧に黙って頷くしかなかった
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