満月の夜異世界へと繋がりました
「お姉さまは私たちよりも3歳年上よ、大人っぽいのは当たり前じゃない」
「あ、そうか・・・」
俺は王妃教育が終わった後の彼女たちとお茶を飲んでいると意外な事実を知る
一つ上だと思っていた姉のシンシアが3歳年上だと言うことに少し驚いた
どうりで大人びているはずだと素直に納得していた
その頃の俺はたいして気にも留めなかったのだが彼女にとってはそうではなかったのだろう、子供の頃の3歳年下の男、幾ら一国の王子とは言え彼女にはあまりにも幼すぎた
未来の夫となる御年6歳の王子
かたや、9歳の令嬢
王子である自分と同い年の妹
3人でいるときはどうしても姉であるシンシアが先生のようになる
リリアナがかなりの我儘気ままなご令嬢だったせいか一番年上である彼女が何事にも折れることが多かった
俺自身もシンシアのことは自分の伴侶と言うよりも姉のような存在だった
そんな姉のような存在の彼女は俺の相談相手でもあり身内のようなもの
兄弟姉妹がいない俺にとって癒しのような存在だった
リリアナはと言えば相変わらず我儘で自分が一番でなければ気が済まない女で
その頃から一癖も二癖もある女の子だった
それからも王妃教育は続き3年の月日が流れる
俺とリリアナは9歳、シンシアは12歳になっていた
きっかけは些細な事
その日のシンシアは誕生日に護衛騎士から貰ったネックレスを付けていた
市井で買えるさほど高価ではない翡翠のネックレス
シンシアは喜びのあまりそのネックレスを妹の前でつけてしまったのだ
心を寄せる彼からの贈り物
俺の知らない間に姉妹の間にはすこしづつ亀裂が生まれていた
「まあお姉さま素敵なネックレスね、もっとよく見せて!!」
「こ、これは駄目!」
「どうして?見るだけなのに・・・」
「じゃ、じゃあ見るだけよ、ほら!」
「はい!お姉さま!これって初めてみるけど誰かから頂いたものなの?ずるい!わたしもこんなネックレスが欲しいわ、そうだ!!わたし持っているネックレスとこちらのネックレス交換しましょうよ!ねえいいでしょう?お姉さま」
「だ、駄目よ!!絶対駄目これだけは駄目!!」
「お、お姉さま・・・・どうして?」
「ほかの物をあげるわ!!リリアナ「嫌よ!!わたしはお姉さまがいまつけている
ネックレスが欲しいのに!!」
「で、でも・・・・「どうしたんだ?何を揉めている?」
俺はその後事情を聞き出しリリアナには俺から新たな装飾品をプレゼントすることでその日は納得してもらったがシンシアは頑なに誰からもらったのかはぐらかし聞けずじまいでその日はお開きになった、まあ後から護衛騎士からもらったものだと言うことがわかるのだがこの時の俺は何故彼女が口を噤んだのかわからなかった
だがこの騒動の一ヶ月後これを遥かに上回る事態が持ち上がる
俺はまだまだ子供でただ慌てふためくしかない自分に呆れるばかりでシンシアのことを何もわかってはいなかった
「あ、そうか・・・」
俺は王妃教育が終わった後の彼女たちとお茶を飲んでいると意外な事実を知る
一つ上だと思っていた姉のシンシアが3歳年上だと言うことに少し驚いた
どうりで大人びているはずだと素直に納得していた
その頃の俺はたいして気にも留めなかったのだが彼女にとってはそうではなかったのだろう、子供の頃の3歳年下の男、幾ら一国の王子とは言え彼女にはあまりにも幼すぎた
未来の夫となる御年6歳の王子
かたや、9歳の令嬢
王子である自分と同い年の妹
3人でいるときはどうしても姉であるシンシアが先生のようになる
リリアナがかなりの我儘気ままなご令嬢だったせいか一番年上である彼女が何事にも折れることが多かった
俺自身もシンシアのことは自分の伴侶と言うよりも姉のような存在だった
そんな姉のような存在の彼女は俺の相談相手でもあり身内のようなもの
兄弟姉妹がいない俺にとって癒しのような存在だった
リリアナはと言えば相変わらず我儘で自分が一番でなければ気が済まない女で
その頃から一癖も二癖もある女の子だった
それからも王妃教育は続き3年の月日が流れる
俺とリリアナは9歳、シンシアは12歳になっていた
きっかけは些細な事
その日のシンシアは誕生日に護衛騎士から貰ったネックレスを付けていた
市井で買えるさほど高価ではない翡翠のネックレス
シンシアは喜びのあまりそのネックレスを妹の前でつけてしまったのだ
心を寄せる彼からの贈り物
俺の知らない間に姉妹の間にはすこしづつ亀裂が生まれていた
「まあお姉さま素敵なネックレスね、もっとよく見せて!!」
「こ、これは駄目!」
「どうして?見るだけなのに・・・」
「じゃ、じゃあ見るだけよ、ほら!」
「はい!お姉さま!これって初めてみるけど誰かから頂いたものなの?ずるい!わたしもこんなネックレスが欲しいわ、そうだ!!わたし持っているネックレスとこちらのネックレス交換しましょうよ!ねえいいでしょう?お姉さま」
「だ、駄目よ!!絶対駄目これだけは駄目!!」
「お、お姉さま・・・・どうして?」
「ほかの物をあげるわ!!リリアナ「嫌よ!!わたしはお姉さまがいまつけている
ネックレスが欲しいのに!!」
「で、でも・・・・「どうしたんだ?何を揉めている?」
俺はその後事情を聞き出しリリアナには俺から新たな装飾品をプレゼントすることでその日は納得してもらったがシンシアは頑なに誰からもらったのかはぐらかし聞けずじまいでその日はお開きになった、まあ後から護衛騎士からもらったものだと言うことがわかるのだがこの時の俺は何故彼女が口を噤んだのかわからなかった
だがこの騒動の一ヶ月後これを遥かに上回る事態が持ち上がる
俺はまだまだ子供でただ慌てふためくしかない自分に呆れるばかりでシンシアのことを何もわかってはいなかった