満月の夜異世界へと繋がりました
「それから密かに叔父上が捜索をしたが何処に行ったのか忽然と姿を消した」

「消えた・・・・?いったい何処に?」


「わからない・・・・ただ気になることが」

「気になること?」


「国境沿いの街道の近くで谷から転げ落ちている馬車が見つかったんだ」

「王子・・・「馬車には誰もいなかったらしいが王族の紋章が入っているから叔父上のところものだと確認された」


「じゃあシンシア様は「馬車はもぬけの殻でふたりの姿はどこにもいなくて最終的に事故死と断定された」


「事故死・・・・」


「それを主張したのは俺だ「・・・・え?」


「なんでだ?って顔してるな、理由は簡単だ。そのほうが動きやすい捜索しやすいだろ」

「曖昧だと色々まずい?」


「ああ、そうだな俺は恨まれるのを承知の上でやった・・・リリアナはそんな俺を恨んでいる、候補とはいえ婚約者になろうとしていた者をあっさり見捨てたからな」


ため息をつくと何処か遠くを見つめている王子が苦しそうで見ていられなかった




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