満月の夜異世界へと繋がりました
数日と言っても二日くらいはケントの住むこの屋敷でお姫様のように過ごしていた
侍女さんにすべてやってもらえて食事も待っていれば出てくる生活
着替えももちろんお風呂でさえやってもらう日々
着替えはまだしもお風呂はひとりで入りたいっていったら泣きそうな顔をされてしまったので仕方ない
私たちの仕事なんです!!って言われたらどうしようもないよね?
とりあえずぼーっと考えながら過ごしたけどこの世界はテレビもないしネットもない
暇すぎる・・・・・暇すぎるんだよ
まあ、とりあえすこの世界で暮らすってことは仕事をしなくちゃいけないってこと
何処に居てもお金がなかったら生きてはいけない

「あたしが出来ることってなんだろう?」


魔法省に居ればお手当も出てお給料もでて安泰だったけど・・・・
あたしに出来るのは少しの治癒魔法
・・・・あ!もしかして治癒の魔法師として生きていける?
冒険者ギルドなんかに登録すれば色々なところを旅して回っていけば・・・・
自分一人なら十分たべていける!

そう思い立ったあたしは外に出ようとドアを開けようとした
・・・・・!?
か、鍵がかかってる?!

「すみません!!あの、ここ開けてください!」

ドアを叩くとゆっくりと開いた
目の前にひとりの騎士のような男性
この人は・・・・?

「美結様、お部屋にお戻りください」
「で、でも・・・・「ここから出てはいけません」
「あたしケント様にお話が!!」
「ここから出さないように言い使っております」

出さないように?な、なんで?!
まるで監禁してるみたい
ここに来てから部屋から一歩も出してもらえないし・・・
監視されてるみたい
でも、仕方ない・・・・ここは様子を見るしかない

「わかりました・・・・・」


部屋に入って辺りを見回した
出れるところはないよね?ここ二階だし・・・・
窓からは・・・・・出れないよね?
そっと窓に近づくと数人の護衛兵のような人が下にいるのが見えた

やっぱり監禁されてる?
でも、なんで?!
考えても仕方ない、ケント様には悪いけどここから出ないと・・・・
決行は深夜・・・・この世界の女性は深夜に出歩くなんてことはしない
上流階級の女性なら尚更だ


ここは英気を養わないと・・・・・
そう思ったあたしはベットに寝転がりゆっくりと目を閉じた

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