満月の夜異世界へと繋がりました
たぶんこれは過呼吸だ
事故にあったお医者様に連れられてきた一軒の民家
ベットに横たわっている見た感じ10歳くらいの男の子が呼吸困難かと思われるくらい呼吸が荒くなっていた
父親かと思われる人物は傍らに佇んだままどうしていいかわからないようだ
そういえば昔、中学の頃同じクラスの同級生が過呼吸になっていたのを思い出した
たしか強いストレスや不安感なんかでなるって聞いたことがある
その子はたしか転校してきたばっかりで色々ストレスが溜まっていたのかもしれない
あたしはペーパーバック法って言う紙袋を口にあてて呼吸する方法を知っていたからその子にやってもらってその時は落ち着いたけれどこの方法も絶対ではない
呼吸困難をあおる結果になったりもするしリスクもある
ここは治癒魔法を使いたいとこだけどかなり魔力を消耗しちゃったから無理は出来ない、倒れでもしたら迷惑がかかる
「先生!!息子は大丈夫なんでしょうか?」
「こ、これは一体・・・・何があったんですか?」
「いえ、何も・・・・」
「何か原因があるはずだ!熱はないようだが」
お医者様が男の子の額に手を当てると考え込むような仕草をする
この世界では過呼吸とかって一般的ではないのかも・・・・
でもとっても苦しそう・・・・なんとかしなければ
「なにか変わったことはなかったのか?突然意味もなくなるはずがないだろ」
「え・・・・あの時はたしか新しいお母さんが欲しいかって聞いただけで」
王子が尋ねると父親はそう答えた
新しいお母さん・・・・この子がどう思ったかはわからないけど彼がストレスを感じたことは明らかだ
「あの・・・・何か袋のようなものありますか?」
「は?え、ふ・・・袋?」
「早く!!息子さんを死なせたいんですか」
「は・・・はい!!」
「美結・・・・?「もしかしたら助けられるかもしれない」
ぽつりともらした一言に視線が一気に自分に向かう
あたしはもらった麻袋を男の子の口に当てると呼吸を促した
「いい?大丈夫よ・・・・ゆっくり深呼吸よ、吐いて・・・・吸ってゆっくり」
たしかこれを根気強く続けると正常な呼吸に戻るはず
それから男の子の背中をさすりながら何分か続けた
どれくらい時間が経っただろうか
彼の呼吸が戻ったころにはあたしの体力が限界を迎えてその場に崩れ落ちた
「美結!!大丈夫か?」
「おおおおっ・・・・!!なんと素晴らしい呼吸が正常に戻った」
「お嬢様!!あ、ありがとうございます!!なんとお礼を言ったらいいか」
「い、いえ・・・とりあえず治ってよかったです、でも彼のストレスを感じている原因を取り除かないことには」
言いかけた言葉が言葉にならない
目の前が真っ暗になり意識が遠のく
王子の腕の中に再び捕らわれたままあたしはまだ夢の中をさ迷っていた
事故にあったお医者様に連れられてきた一軒の民家
ベットに横たわっている見た感じ10歳くらいの男の子が呼吸困難かと思われるくらい呼吸が荒くなっていた
父親かと思われる人物は傍らに佇んだままどうしていいかわからないようだ
そういえば昔、中学の頃同じクラスの同級生が過呼吸になっていたのを思い出した
たしか強いストレスや不安感なんかでなるって聞いたことがある
その子はたしか転校してきたばっかりで色々ストレスが溜まっていたのかもしれない
あたしはペーパーバック法って言う紙袋を口にあてて呼吸する方法を知っていたからその子にやってもらってその時は落ち着いたけれどこの方法も絶対ではない
呼吸困難をあおる結果になったりもするしリスクもある
ここは治癒魔法を使いたいとこだけどかなり魔力を消耗しちゃったから無理は出来ない、倒れでもしたら迷惑がかかる
「先生!!息子は大丈夫なんでしょうか?」
「こ、これは一体・・・・何があったんですか?」
「いえ、何も・・・・」
「何か原因があるはずだ!熱はないようだが」
お医者様が男の子の額に手を当てると考え込むような仕草をする
この世界では過呼吸とかって一般的ではないのかも・・・・
でもとっても苦しそう・・・・なんとかしなければ
「なにか変わったことはなかったのか?突然意味もなくなるはずがないだろ」
「え・・・・あの時はたしか新しいお母さんが欲しいかって聞いただけで」
王子が尋ねると父親はそう答えた
新しいお母さん・・・・この子がどう思ったかはわからないけど彼がストレスを感じたことは明らかだ
「あの・・・・何か袋のようなものありますか?」
「は?え、ふ・・・袋?」
「早く!!息子さんを死なせたいんですか」
「は・・・はい!!」
「美結・・・・?「もしかしたら助けられるかもしれない」
ぽつりともらした一言に視線が一気に自分に向かう
あたしはもらった麻袋を男の子の口に当てると呼吸を促した
「いい?大丈夫よ・・・・ゆっくり深呼吸よ、吐いて・・・・吸ってゆっくり」
たしかこれを根気強く続けると正常な呼吸に戻るはず
それから男の子の背中をさすりながら何分か続けた
どれくらい時間が経っただろうか
彼の呼吸が戻ったころにはあたしの体力が限界を迎えてその場に崩れ落ちた
「美結!!大丈夫か?」
「おおおおっ・・・・!!なんと素晴らしい呼吸が正常に戻った」
「お嬢様!!あ、ありがとうございます!!なんとお礼を言ったらいいか」
「い、いえ・・・とりあえず治ってよかったです、でも彼のストレスを感じている原因を取り除かないことには」
言いかけた言葉が言葉にならない
目の前が真っ暗になり意識が遠のく
王子の腕の中に再び捕らわれたままあたしはまだ夢の中をさ迷っていた