満月の夜異世界へと繋がりました
「ね…ねえ、王子!これってどういうことかな?」

「すまない…!こいつらが何か気付いてしまって!本当に申し訳無い!」


鏡の中の王子は今日は出て来るなり
しきりに謝り始めた
ってかもの凄く気になるのは固まったまま微動だにして動かない両脇にいるふたりのこのイケメン男子はいったい…

「これは…なんとまた…」

「へ~これが異世界の女子か、確かに変わった服を着ているな」

ブラウンの髪に眼鏡が理知的な彼と赤い髪に王子と同じように浅黒い肌
大きな瞳が印象的なイケメンふたり
あたしのことを食い入るように見つめている……もう穴が空きそうなんだけど、どうしよう

「オリバーが私達とお忍びの夜遊びをぱったり辞めたと思ったらこう言うことでしたか」

「全く俺はどこぞの変な女にでも引っ掛かったのかと思ってひやひやしたぜ」

変な女…まあある意味変な女には違いないかも…やんわり微笑むと鏡を見つめた

「でもこの鏡かなり強い魔力を感じるんですが」

「そうか…マイクもそう思うか?」

「ええ、ただならぬ魔力を感じます」

「この俺ですら感じるんだからお前らは相当だろうな」

「でも何故彼女のところと繋がったんでしょう?美結さんは魔法は使えますか?」

「いいえ!全く使えません、そもそもこちらの世界では魔法というものが
存在しません」

あたしの否定の言葉に全員しばし考え込んでしまっていた


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