満月の夜異世界へと繋がりました
「とりあえず俺が今気になっているのは時間だ」


シ−ンと静まり返った空間に王子の声が響き渡る、え?時間……?

「美結、変だと思わないか?」

「なっ、何が?」

「繋がっている時間が少しずつ長くなってることだ…俺には何か理由があるように思えてならないんだが」

王子の発言に一瞬ドキリと心臓が波打つ…何だかあたしの知らない間に強い力が働いているようで怖い
時間が長くなってる…それの意味することは?


「もしかしてお互いの世界が繋がるってこと何じゃねえの?」


それまで黙って聞いていたジョ−ジさんがポツリと確信をつく言葉を発した

「そう考えるのが妥当な線ではあるな…でも過去に別世界と繋がったことはリルモンド帝国の歴史上あったのか?マイク?」


「今、ひとつ思い出しました!過去に一組の男女が非常に高位の転移魔術を使ったことがあると噂で聞いたことがあります」
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